抗うつ剤で心がやわらぐ|現代病の対処方法

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抗うつ剤を使う前に知っておきたいこと

使用前にまず知っておきたい知識が、抗うつ剤が効きやすいうつと、そうでないうつがあるということです。もう少し分かりやすい言葉を使うと、うつ状態とうつ病があるということです。まずうつ状態から説明します。これは、人間なら誰しも経験する、嫌なことや悲しい出来事があって気分が落ち込んでしまう状態のこと。例えば片思いしていた相手にフラれてしまい、どうしようもなく心がずっしり重たくなってしまう状態もそうです。この場合、うつ状態になる理由がはっきりとわかります。相手にフラれたから、誰かが亡くなってしまったから、などです。これは、人間として自然な反応であり、病気ではありません。これに対し、うつ病というのは明らかな理由がなくうつ状態になってしまうことを言います。強いストレスや圧を感じてしまったときになりやすい、とも言いますが、はっきりとした理由がわからないため、対処のしようがないという現実があります。これが病気です。うつ病とは脳の風邪だ、とも言われていますが、実際その通りで、脳の中にある神経伝達物質で病的な機能的異変が起きたために発症してしまったのがうつ病だ、という見解が近年の研究結果から分かってきています。それでは、抗うつ剤はどちらに効きやすいのか?というと、後者のうつ病になります。そもそも抗うつ剤とは、神経伝達物質のはたらきを調整する効果があるものなので、病気であるうつ病に対し効果があるものです。うつ状態とは、脳の機能ではなく感情、心の部分のダメージが大きいため、継続的に使っても効果が出ないのは、そのためです。しかし、一般的に上記に述べたうつ状態と、うつ病の区別がついておらず、混同してしまっているのが実際です。うつ状態で抗うつ剤を使ってしまったがために、効果が出ずに抗うつ剤は効果がないと言われてしまう現実があるようです。その前提を把握した上で、病気であるうつ病を治すために、まずは精神科に行くことをおすすめします。一度専門の医師に診断してもらい、うつ病なのかうつ状態なのかを見極めます。どちらにせよ、一度自分はうつ状態なのかうつ病なのかを自覚することが大切です。その後、医師のすすめに合わせて治療法を選びます。抗うつ剤が効いて良くなる場合もありますが、それだけでは効かない場合ももちろんあります。例として、精神療法、電気けいれん療法などが挙げられます。これらも、うつの度合いによって変わるため、医師と相談しながら進めるのが良いでしょう。抗うつ剤の使用方法についても、理解しておくべき点があります。効果が出るまで時間がかかるということ、そして継続して使用する必要がある、ということです。抗うつ剤は、およそ中度〜重度のうつ病に効果があると言われています。しかし、昨今の進んだ開発により、即効性のある風邪薬や痛み止めが一般的になりつつある今、じっくりと継続して使うことが原則であるはずの薬に対し、効果がないと思われがちです。そもそも薬とは、人間の身体に合わせてともに良くなるよう促進する役割でもあります。時間はかかるが継続して服用することで回復につながる、ということを覚えておいてください。